ミニサイズの戸建てを老後まで住みやすい家にする方法|後悔しない間取り事例・アイデアも紹介
「生活に便利な都心部に家を建てたい」「通勤が楽な場所に住みたい」そうなると難しくなるのが、ゆったりとした土地の確保です。
ミニサイズの戸建住宅を建てるべきか迷う方も多いでしょう。
また、単身・ご夫婦の世帯では、それほど大きな住まいは必要ないかもしれません。
そこで人気が高まっているのが、敷地面積20坪以下の小さめな住宅です。
ただし、普通の住宅と住み心地が少々異なりますし、老後まで住み続けるとなると、色々な工夫を凝らさなくてはいけません。
そこで、ミニサイズ戸建住宅の床面積目安からメリット、施工事例、間取りのポイントを紹介します。
■ どのような暮らしを送りたいのかをイメージし、間取りへ工夫を凝らすことが重要です。
■ アイホームズは、昭和43年創業以来、都内を中心に数多くの高性能な狭小住宅を手がけてきた実績があります。
目次
ミニサイズの戸建てとは|世帯人数別の延べ床面積も紹介
単身の方やご夫婦世帯でこれから戸建て住宅を建てたい方にとって、どれほどの床面積があれば快適な生活が送れるのかは気になるところですよね。
ここで参考になるのが、国土交通省の中で公表している「最低居住面積水準」と「誘導居住面積水準」です。
「最低居住面積水準」
健康で文化的な住生活に必要不可欠な住宅の最低面積水準
「誘導居住面積水準」
豊かな住生活の実現の前提として、多様なライフスタイルを想定した場合に必要な住宅面積水準
- 都市居住型(都心とその周辺での共同住宅居住を想定)
- 一般型(郊外や都市部以外での戸建住宅居住を想定)
水準の種類 | 単身 | 2人 | 3人 |
最低居住面積水準 | 25 | 30 | 40 |
誘導居住面積水準 (都市居住型) | 40 | 55 | 75 |
誘導居住面積水準 (一般型) | 55 | 75 | 100 |
(参考:国土交通省|住生活基本計画(全国計画)(全文))
狭小地ですと、必要な床面積を確保するために階数を増やさなくてはいけませんが、そうなると果たして老後生活が成り立つのか不安に感じることも多いでしょう。
しかし、ミニサイズの戸建住宅ならではの魅力があります。
ご自身のライフスタイルにとって、ミニサイズの戸建ての魅力がメリットとなるかどうか、しっかり見定めることが重要です。
ミニサイズの戸建ては老後の一人暮らしにもおすすめ!4つのメリットを紹介
ミニサイズの戸建住宅ならではのメリットは、老後生活にとってもプラスに働きます。
そのため、将来を見据えて早めに住宅建設を検討する方が増えており、主に40代の方から注目されています。
好立地で土地を見つけやすい
狭小地でしたら、比較的便利な場所でも売りに出されているため、選択肢が増える点は大きなメリットです。
老後は、車や自転車に乗らずに買い物や通院できると便利ですよね。
そうなると、やはり立地はとても重要です。
しかし、駅近など好条件な場所に30坪以上の敷地を見つけることがそう簡単ではありません。
初期費用を抑えられる・賃貸からの住み替えを検討しやすい
狭小地に建てるミニサイズの戸建住宅ですと、土地購入や住宅建設にかかる初期費用を抑えられる点がメリットです。
単身者やご夫婦世帯で今賃貸に住んでいる方にとって、ずっとそこに住み続けられるかは不安要素のうちの一つなはずです。
高齢になればなるほど、入居や更新時の審査が厳しくなるため、いずれ引越しを余儀なくされる可能性は決して低くありません。
一方、ローン返済が十分できるうちにマイホームを建てると、住まいに関する心配事が減ります。
ランニングコスト(固定資産税、光熱費など)を抑えられる
リタイア後の生活コストを考えると、月々の住宅コストはできるだけ抑えたいところ。
大きな住宅は維持するだけでも費用がかかります。
ミニサイズの住宅ですと、光熱費・土地と建物にかかる固定資産税・都市計画税の負担を削減。
さらに、住まいの性能を維持するためのリフォーム費用も大きな家よりかかりません。
室内の移動距離が短い&家事がしやすい
室内の移動距離が短いと、家事の負担を軽減できますし、間取りを工夫すれば、ワンフロアで最低限の生活を維持することも難しくありません。
コンパクトな住まいは、それだけ生活動線が短くなるということです。
郊外の平屋も同様のメリットがありますが、買い物・通院などの屋外活動を考慮すると、都心部の狭小住宅は魅力的なはずです。
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狭小住宅の間取り|10坪台の土地に建てる2階〜3階建ての事例、価格の目安など紹介
老後まで快適なミニサイズの戸建てづくりに成功した間取り事例
ミニサイズの戸建住宅と聞くと、「階段ばかりで不便なのでは」「狭苦しいのでは」と不安に思うかもしれませんが、間取り次第では居心地の良くライフスタイルに合わせた住まいが実現できます。
“アイホームズ”は、今まで数々のミニサイズの戸建てを建ててきた実績があります。
その中でもおすすめの5例を紹介しますので、ぜひプランの参考にしてください。
〈延べ床面積14.13坪・敷地面積10.09坪〉
※間取り図はクリックすると大きくご覧いただけます
こちらは、2階建て+屋上付きの事例で、1階に居室と水回り、2階にLDKを配置しました。
それぞれの洋室は4帖未満とコンパクトでトイレは2階のみですが、将来的に間仕切り壁を撤去して一部屋にしたり、階段下にトイレを増設したりなどの可変性を持ち合わせている点がポイント。
廊下が少なく、生活動線・家事動線を最小限に抑えられるため、家事楽でシンプルな生活が送れます。
ベランダや庭がない代わりに、屋上で洗濯を干したり、のんびりくつろぐことも。
老後前でも、アウトドア空間を楽しめる住まいです。
〈延べ床面積16.52坪・敷地面積10.52坪〉
※間取り図はクリックすると大きくご覧いただけます
こちらは、ゆったりとした洋室が魅力的な2DKの事例です。
各洋室にはそれぞれクローゼットを配置し、収納量も十分。
1階はお一人・お二人にちょうどいい広さのDKと水回りを配置し、リビングをなくした代わりに、個人個人でくつろげる洋室を設けました。
階段下にトイレを配置するなど、限られた空間を余すところなくフル活用しています。
2階にもトイレを設けているため、寝室を2階にしても安心ですね。
来客が少ないお宅、個人の時間を大切にしたいお宅でしたら、こちらの間取りのように、思い切ってリビングを作らないのも一つの手法です。
空間に優先順位をつけて、メリハリをつけることがポイントです。
〈延べ床面積22.96坪・敷地面積11.73坪〉
※間取り図はクリックすると大きくご覧いただけます
こちらは、ミニサイズでありながら、ガレージ付きの戸建てです。
1階はガレージでスペースを取られてしまうため、残りの部分に水回りと収納を集約。
2階にはトイレとLDK、3階に洋室2部屋を配置しました。
洋室にはそれぞれクローゼットを完備、そのほか、靴だけではなくアウトドア用品や防災用品を収納するのに便利なシューズインクローゼットもあります。
万が一、自立歩行が難しくなった場合は、1階シューズインクローゼット・2階トイレ・3階洋室収納のスペースを利用して、ホームエレベーターをつけることも可能です。
バリアフリーは、ワンフロアで生活ができるようにする方法だけではありません。
ホームエレベーターや階段昇降機を設置できるようにしておけば、将来も安心して暮らせます。
〈延べ床面積23.99坪・敷地面積15.82坪〉
※間取り図はクリックすると大きくご覧いただけます
7帖ほどの小屋裏収納と屋上バルコニーが魅力的なこちらの事例は、敷地面積15坪台で3LDKを実現。
LDK・水回りが集まっている1階に洋室を設けたので、仕事部屋や将来の寝室など、人生のステージに合わせた使い方ができます。
玄関と1階廊下が一直線で幅は1m以上あるため、車椅子移動も可能です。
このように、老後に備えて、部屋の配置だけではなく、その間の移動経路についても検討することが重要となります。
〈延べ床面積24.76坪・敷地面積14.49坪〉
※間取り図はクリックすると大きくご覧いただけます
こちらは、二世帯住宅やオフィス併用住宅としても活用できる事例です。
1階に水回りとミニキッチン付きの洋室2部屋を、2階にはトイレ・LDK、3階に洋室2部屋を配置しました。
1階の洋室2部屋は可動式間仕切りドアで区切られているため、簡単に一部屋にすることも。
トイレ・浴室と同じフロアなので、介護が必要になった時も便利です。
2階のLDはコンパクトですが、洗濯機が置けるスペースとバルコニーが近いため、家事楽な点が魅力。
収納スペースは各階にあるため、それぞれのものを使いやすい場所にしまえます。
ミニサイズの戸建て老後までゆったり暮らす間取りアイデア
ミニサイズの戸建住宅に老後まで快適に暮らすためには、間取りに工夫を凝らさなくてはいけません。
それぞれのポイントとご自身のライフスタイルを照らし合わせて、どの点を重要視するのか検討することが重要です。
「老後を見据えておきたい」
- 寝室とトイレを同じフロアに設置する
- 車椅子にも対応できるゆったりとした廊下にする
- 将来的にホームエレベーターが設置できる場所を確保する
- 手すりが取り付けられる階段幅にする
- 滑りにくい&低衝撃な内装材を選ぶ
- 使いやすい高さや機能の設備機器を選ぶ
「家事楽な家にしたい」
- 行き止まりの少ない回遊性がある間取りにする
- 水回りを集約させ家事動線を短くした間取りにする
「個々のプライバシーを重視したい」
- LDKと洋室を別フロアにするなど生活音に配慮した間取りにする
- コンパクトでも個室の数を確保する
- 個別の収納スペースを確保する
「健康的な生活を送りたい」
- ヒートショックのリスクを抑えた高断熱仕様にする
「家族と時間を共有したい」
- 個室はコンパクトにしてリビングを家の中心に置く
- 一緒の場所で趣味などを楽しめる造作カウンターなどを設置する
- 屋上など家族でくつろげるアウトドア空間を設ける
「安心して暮らしたい」
- 屋外からの視線が気にならない間取りにする
- 防犯対策を備えた設備を設ける
- 災害時にも安心な高い耐震性・防火性を備える
「開放感がある住まいにしたい」
- 間仕切り壁を最小限にした間取りにする
- バルコニーを配置する
- 窓から見える景色にまでこだわった天窓・高窓を取り入れた開口部計画にする
- 吹き抜けや勾配天井、梁表し天井を採用する
どのポイントを重要視するかによって、間取りの構成やインテリアデザインが変わります。
その家でどんな時間を楽しみたいのかをイメージして、プランニングを相談するのが成功のためのポイントです。
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老後に後悔しない家づくりための重要ポイント
老後まで健やかに暮らせるマイホームにするために、抑えておかなくてはいけないポイントがあります。
それぞれのポイントを踏まえて、プランを検討してください。
住宅性能
- 火災の際に落ち着いて避難できる時間を確保するために、耐火構造を採用する
- 地震時に避難が困難になっても命を守れるように、高い免震・制振・耐震性能を備える
- 空間ごとの温度ムラをなくしてヒートショックのリスクを抑える高断熱性を備える
これらは、土地の広さや住宅の広さに関わらず取り入れられるため、住宅性能に特化した施工会社を選ぶのがおすすめです。
バリアフリー
- ワンフロアに最低限生活に必要な空間をまとめる
- 階段の上がり下がりをサポートする手すりを取り付ける
- 玄関土間にスロープもしくはベンチを設ける
- 車椅子でも移動できる廊下幅を確保し、できるだけ曲がり角を作らない
- 開け放しでも邪魔にならず、簡単に開け閉めできる引き戸にする
- 滑りにくく転んでも衝撃が少ない床材を選ぶ
- 腰掛けてもつかえるキッチンや洗面化粧台を採用する
- 将来的に緊急通報装置をつけられるように固定電話の回線を用意しておく
- 視力が落ちても段差が判別しやすいインテリア色を選ぶ
- 目や耳への負担を減らすために、インテリアへ吸音性・吸光性のある素材を取り入れる
- 将来、ホームエレベーターをつけられるように上下階で空間が繋がるようにしておく
“終の住処”として最後まで住み続けられる家にするために、バリアフリーへの配慮が欠かせません。
ただし、家族構成や間取りによっては全てが必要ない場合もありますので、取捨選択して必要と思われる機能を備えておきましょう。
無駄のない動線
- 必要なものをすぐに取り出せる細かな収納計画をする
- 家族の洋服を一箇所にしまえるファミリークローゼットを採用する
- 大きめの収納を1階に配置して買い物帰りの荷物移動を最小限にする
- 洗濯機置き場と洗濯物干し場を同じフロアに設置する
- 洗面・トイレ・浴室を近くに配置して掃除手間を少なくする
- 家事に関連する空間をワンフロアでまとめる
- 廊下や間仕切り壁を最低限にする
動線次第で家事の負担は大きく変わります。
また、ご夫婦の動線が混線すると、日々のストレスにつながることも。
朝の忙しい時間に、できるだけ家事動線と生活動線が交わらないように考慮しましょう。
無駄のない動線を考えるコツは、日々の生活をじっくりイメージしながら間取りを検討することです。
防犯性
- モニター付きインターフォンを設置する
- 宅配ボックスを設置する
- 室内に洗濯物干しスペースを設ける
- 防犯性の高い玄関ドアや鍵を採用する
- 窓には防犯ガラスを入れる
- 家の周りに人が隠れられる場所を作らない
- 人が侵入できる窓の近くに室外機など足場になるものを置かない
住宅密集地など隣との間が狭い場所は、不審者が隠れやすいため、侵入を防ぐための備えが欠かせません。
自治体によっては防犯カメラ設置の費用を補助してくれるところもあるため、より入念に対策を取りたい方は、ぜひ利用してください。
ライフプランの変化に合わせた可変性・メンテナンス性
- 家族構成やライフスタイルの変化に伴いリノベーションしやすい構造にしておく
- 部屋を増やしたり減らしたりできるような間仕切り壁とドアの配置にしておく
- 外壁や屋根のメンテナンスサイクルを伸ばすために、高耐久・高寿命な仕様にする
老後まで住み続けられる住まいの条件とも言えるのが、可変性とメンテナンス性です。
間取りをリノベーションによって変えやすくしておけば、生活が変わってもコストを抑えて対応できます。
また、できるだけメンテナンスにコストと手間がかからないようにしておくことも肝心です。
資金計画(居住中〜売却まで)
- 住み替えせずに済むように、立地環境や福祉サービスを慎重に選ぶ
- 審査が厳しく団体信用生命保険を利用しにくい「住み替えローン」は利用しない
- 住み始めてからかかる住宅コスト(税金・修繕費・光熱費)を事前に把握する
- 当面の生活費を残して頭金を設定する
- 売却を見据えてできるだけ条件のいい立地を選ぶ(生活利便性・交通アクセス・治安など)
- 売却しやすい間取りにする(個性的すぎる間取りは売りづらい)
住んでからローンは払えなくなったり、生活が逼迫してしまったりしては意味がありません。
また、家の使い方が変わって売却する可能性も、念頭に置いておくこが重要です。
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まとめ
単身者・ご夫婦世帯の方から人気の高いミニサイズの戸建住宅。
好立地な都心部でもマイホームが手に入れられるかもしれません。
ただし、老後まで住み続けられる家にするためには、間取りや設備、内装にまで工夫が必要です。
また、安全で健康的な暮らしを営むためには、住宅性能もポイント。
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