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上手な火災保険の使い方

2021年01月29日

みなさん、こんにちは。

五十嵐です。

 

家を建てたら万が一の場合に備えて、

火災保険や地震保険など、保険加入を考える必要があります。

銀行などで住宅ローンを借りた場合は火災保険への加入が一般的です。

 

しかし、「いつ、どんな時に役に立つのか」をきちんと理解されている方は正直少ないです。

そこで今回は、火災保険の上手な使い方についてご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、もらい火した人がいるとします。

隣家から出火してみるみるうちに燃え上がり、自分の家にも火が及び、

建てて5年の家も家財も全焼してしまいました。

 

お隣の家がお見舞金として持ってきたのは50万円。

これではどうにもなりませんよね。

まさに泣き寝入りになるところです。

 

しかし、この方は、

建物と家財の両方の火災保険に入っていたので、しっかり補償されました。

保険のありがたみをしみじみ感じることでしょうね。

 

「隣家に損害賠償請求できないの?」と

疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。

しかし、隣近所からのもらい火で家が焼けた場合、

先方に重大な過失がなければ損害賠償請求はできません。

 

また、隣近所に重大な過失があった場合や放火の場合でも、

先方に補償する能力がなければ、泣き寝入りするしかないのが実情です。

 

たまに先方が加入している火災保険に類焼損害特約が付いている場合があり、

それで補償してもらえることはありますが、加入しているケースはあまりありません。

自分の家からの出火だけではなく、

誰でもこのようなリスクがあるということです。

 

 

●銀行から加入する火災保険は高くなりがち

火災保険の補償対象は「建物」「家財」に分かれます。

「建物」とは、家そのもののことです。

エコキュートなど建物に付帯されているものも含まれます。

「家財」とは、あらゆる生活用品、衣類、家電、テレビやパソコンなど

移動できる電化製品をいいます。

 

また、火災保険では、

地震が原因で起きた火災や損害については、補償の対象とはなりません。

これを補償するのが地震保険で、やはり「建物」「家財」に分かれます。

 

保険は分かりにくいものですから、

どんな保険があるのか、内容はどうなのか、メリットは何なのか、

どこに説明を聞きに行けばよいのでしょう?

 

 

 

 

 

 

住宅ローンを借りる場合、銀行から火災保険を勧められると思います。

しかし、銀行は特約がたくさんついたものを勧める傾向があります。

特約というのはオプションですから、つければつけるほど保険料は高くなります。

 

銀行の人は家づくりに直接かかわっていないので、

あなたがどんな家でどのような暮らしをするのか知りません。

 

そこであなたは、言われるがままに高い保険料を払うかどうかを判断しなければなりません。

もちろん、高いお金を払いたくないのが本音でしょうし、

どんな火災保険にして、どのオプションがいるかいらないかを

自分だけで決めなければならないのは難しいと思います。

 

工務店の中には、弊社のように火災保険の代理業務をしているところがあります。

間取りや資金計画に加えて、保険についても相談してみてはいかがでしょうか?

 

「こんなこと聞いても恥ずかしくないかな?」と遠慮する必要はありません。

相談しやすい頼みやすいところにお願いするのが賢い方法です。

あなたの家づくりを一番よく理解している工務店なら、的確なアドバイスをしてくれるはずです。

また、窓口ひとつでトータルな相談ができれば、いろいろな面で無駄がなくなりますよね。

 

 

●この立地で水災保険をつける必要ありますか?

知人Aさんが、ローンを借りる銀行で説明を聞いてきたというのですが、

火災保険の中に「水災」が含まれていました。

 

「水災」とは、台風、暴風雨、豪雨などによる大雨や洪水で浸水した場合や、

大雨や洪水による土砂崩れの災害を補償してくれる、というものです。

 

 

 

 

 

 

 

知人A「五十嵐さん、水災って必要なんですか?」

五十嵐「やめることもできますよ。やめると保険料は安くなりますよ。」

知人A「え?本当?」

五十嵐「だって、Aさんが新築された地域で水害が起こったっていう話、聞いたことありますか?」

知人A「そういえばないな~」

五十嵐「そうでしょう。それにAさんのお宅は高台だから、万が一の場合でもそんなに心配する必要はない気がしますよ。水災保険は火災保険とセットになっていて、水災だけを外せる保険は少ないですが、保険会社によっては水災だけ外せるものもありますよ。」

知人A「よく聞いてみないと分からないものだね。教えてもらわなかったら、『そんなもんなんだ~』と思って入っていたかも知れなかったよ。」

 

おそらく、多くの方々が、

そんなものだと思って保険にお入りになっていると思います。

オプションである特約は自分で選べるものです。

 

しかし、自分で調べる手間は大変です。

よく分かっている人に相談した上で、本当に必要なものだけを選んでつけましょう。

ここが出費を抑えるポイントのひとつです。

 

 

●新築のシンクを凹ませ保険がおりたケース

以前、近くに住んでいる姪っ子が、

掃除の最中にうっかり掃除機をぶつけて花瓶を壊してしまいました。

その数日後、姪っ子と外でばったり会った際にその話を聞きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

姪っ子「おじちゃんきいてよ。最近、掃除中に5万円の花瓶を壊しちゃって。お気に入りだったのに・・・。でも自分で壊したんだし、自分の責任だからどうにもならないよね。」

五十嵐「火災保険の破損・汚損特約つけてたよね?」

姪っ子「付けてたっけ?」

五十嵐「確か付けていたよ。それ保険が下りたのに。」

姪っ子「え。そうなの?ウソでしょう?今からでも下りるかな?」

五十嵐「時間が経っているし、買ったときの領収書も捨てているみたいだし、割れた破片もないので今からでは証拠写真も撮れないから保険請求できないよ。」

姪っ子「えーショック!でも自分で壊したのに、本当に保険が下りるの?」

 

姪っ子は唖然としていました。

認識不足にがっくりしつつ、予想外の保険の力にびっくりしつつ。

おそらく、同じような認識の方が多いのではないでしょうか?

 

 

お施主様N様は、新築した家に住んで1ヶ月後、

重たい鍋を落とし、ピカピカのシンクを凹ませてしまいました。

 

 

 

 

 

「まだ新しいのに・・・ショック!どうしよう。直りますか?」と悲愴な声でお電話頂きました。

「修理できますよ。」と伝えたところ、ホッとしたようでした。

 

そこで、

「N様は火災保険の汚損・破損特約をつけているので、保険が下りるかもしれません。」と伝えました。

N様 「本当ですか?私の責任なのに?」

五十嵐「はい、ご自分で壊したり傷つけた場合も、保険請求できますよ。」

N様 「わあ!助かるわ!でも、保険が使えるなんて考えもしなかったわ。」

多くの人が自分の過ちを補償してもらえるはずがないと思いがちです。

 

故意に壊した場合はもちろんダメですが、

そうでなければ本人が壊しても保険が下りる場合はあります。

使えるものは使わないと損ですよね。

保険内容を確認しておくことが肝心です。

 

 

●せっかく入った保険、上手に使う

補償内容を全部覚えておくことは非常に難しいと思います。

しかし、確認もせず、知らないままでいるのでは、

せっかく入った保険のメリットを自分のものにすることができません。

 

アイホームズでは、

お客様が加入している保険を把握し、個々のケースに対応することを心がけています。

子どもが窓ガラスを割った、ドアに傷をつけたなど、

私たちに何か修理の依頼があったときには、補償内容を確認して、

お客様ができるだけ損をしないようにしています。

 

先ほどお話ししたように、

自分が壊した場合でも保険が下りることがある、ということも説明します。

逆にこちらが言わなくても、

「こういう場合、うちは保険が下りるの?」と相談に来られる方もいらっしゃいます。

このくらい積極的だと、保険が活きるのではないでしょうか?

 

今、保険にお入りになっている方、その補償内容はお分かりですか?

もし自信がなければ、「あとで確認するからいいや」と

先延ばしにせず、保険の担当者に聞いてみて下さい。

 

保険も家づくりには欠かせない要素ですから、

親身になって相談にのってくれる人と出会いたいものです。

それが、保険を余すところなく活かすコツだと思います。

 

そして、たとえ自損した場合でも、

保険の担当者に連絡してみることをおすすめします。

補償されるのかどうか、免責条件も含めて確認しましょう。

 

あなたの保険は、思いがけないかゆいところまで手が届くのかもしれません。

くれぐれも、無駄にはしないでくださいね。

 

こちらの記事でも火災保険について書いておりますので、

ぜひ合わせて読んでみて下さいね。

http://www.igarasi.com/blog/18741/

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