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不動産の「共有」は避けましょう

2015年07月03日

1つの不動産を何分の1ずつかで持ち合うことを「共有」と言います。

急に親の相続が発生してしまった場合などに、残された人たちがどう分けていいのかわからず、

「そのままにしておく」ことがよくあります。

それは、いわゆる「不動産の登記」をしていない状態ですが、

登記をしていないからと言って安心していると後々面倒なことになる場合があります。

 

登記をしていない=元の所有者=親であるわけではないのです。

親が亡くなって相続人がお子さん2人だけだったとします。

すると、親が亡くなった瞬間に、法律的には不動産はお子さん2人の共有状態に

なってしまっているのです。

 

それを変更できるのは、親が生前に遺言書を作ってくれていれば「遺言書」、

遺言書が残っていなければ、お子さん2人による「遺産分割協議」で決めることになります。

遺言書がなかったり、遺産分割協議書を作らないでいると、

たとえ不動産の登記はしていなくても、不動産はお子さん2人が1/2ずつを持ちあう共有状態です。

話し合いが面倒だからと言って、この状態のまま放置しておくと、もしそのお子さんのうち一人が

亡くなった場合、そのお子さんの奥さんや子供さんたちが相続人になります。

兄弟姉妹同士なら気心も知れてやりやすかったかもしれない遺産分割協議が、

より一層やりにくくなります。

ハンコをもらわなくてはいけない人数も増えます。

こうして、処分したくてもできない不動産、せっかくの財産を生かしきれない状態が

生まれてしまうのです。

 

自分や親が亡くなった後に、こうした事態にならないようにするには、

通常は「遺言書」を用意しておくのが一番です。

不動産の共有はリスクが高い。

このことをとりあえずは頭に入れておいて下さい。

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