【リノベーションの後悔】戸建て・マンション・フル・中古 ケース別に対策を紹介
家を建てて長年住んでいる人や、中古住宅を購入した人の中には、大規模に改修する「リノベーション」を行う選択肢を考えている人もいるでしょう。
しかし、リノベーションは選択肢を間違えると、後悔につながることもある難しい選択です。
その理由は、中古住宅を購入する際に壁の中の状態が確認できないことや、新築から住み続けている家でも壁の中の状態が「良いのか悪いのかが分からない」ことにあります。
本記事では、戸建て・マンション・フルリノベーション・中古住宅を購入する場合など、それぞれの場合に分けて、後悔が発生しやすい選択を解説します。
一緒に対策も紹介するので、リノベーションを検討している人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
【戸建て】リノベーションの後悔と対策
最初に、現在戸建て住宅に住んでいる人が陥りやすい、リノベーションの後悔について解説します。
「リノベーションの範囲を広げて」後悔…
最初の事例は「リノベーションの範囲を広げすぎた」ことによる後悔です。
リノベーションは多くの場合、現在のお住まいに何らか不満を感じることから行われます。
しかし「せっかくなら…」とできる範囲は全て改修範囲に含めて、最終的に予算を大きくオーバーすることが後悔の始まりです。
対策としては「どうしてリノベーションするのか?」を明確にして、理由から逸脱するような工事をしないと決めることです。
一方で、施工の手間や老朽化の具合から、ぜひ一緒にやっておきたい種類の工事もあるので、リフォームに慣れた信頼の置ける業者と相談できる状態を作っておきましょう。
「リノベーションの範囲を狭めて」後悔…
逆に、予算の都合上「範囲を狭めることで生じる後悔」もあります。
最低限、トイレとお風呂は一新したいと考えていたのに、予算が不足することからトイレは先送りにする、といったケースです。
大きな不満を感じている箇所を、工事の対象から外して生活を続けると、日々の生活が大きなストレスになります。
また、水回りなど一緒に施工した方が効率的な箇所を別途工事にしてしまうと、結局費用が高くつくかもしれません。
「ここまではやっておきたい」という希望があるなら、無理のない範囲で施工してしまうことをおすすめします。
バリアフリーにしておけばよかった…
リノベーションの完了後に「バリアフリーにしておけばよかった…」と後悔することも、よくある話です。
リノベーションは比較的大規模な工事を指しますが、これはバリアフリー化への転換がしやすいタイミングでもあります。
40代50代、まだ足腰がしっかりしているときは、バリアフリー化工事の必要性を感じにくいものです。
しかし、このときに行うリノベーションでバリアフリー化しなければ、60代に突入したとき、後悔することになります。
対策としては、バリアフリー化工事は老後のためだけでなく、日々の使い勝手もよくなるものとして認識して、早めに行う認識を持つことです。
段差が解消されれば、健常者でも移動は楽になります。
バリアフリーは全年齢を対象としたものと捉えて、積極的に工事内容に含めましょう。
【マンション】リノベーションの後悔と対策
ここまで、主に戸建てについての話題を提供してきました。
次に、マンションを対象にしたリノベーションの後悔を解説します。
マンションは、独特の決まりや施工上のノウハウがあるので、ぜひ経験の多い業者に依頼したいものです。
「管理規約が思ったより厳しくて」後悔…
マンションで定められる「管理規約が厳しくて」後悔することも。
水回りも含めたマンションのリノベーションを決めたのに、管理規約で配管の位置変更が認められていない、といった理由で大幅な間取り変更が制限されるようなケースです。
管理規約は、区分所有者の3/4以上の賛成で変更決議が行われますが、実際に賛成を取り付けて変更するのは困難。
範囲内での工事に切り替えるか、異なる戸建て・マンションへの引っ越しを選択する方が現実的でしょう。
「業者がマンションに不慣れで」後悔
マンションのリノベーションは「業者の選択」で後悔につながることも。
マンションの工事は、音の問題・管理規約への対応・小分けにして搬入するノウハウ・作業時間が限られる、こういった特殊性があります。
慣れた業者なら当然のように行うことも、慣れていない業者なら問題になることも。
マンションの工事に慣れた業者に依頼することをおすすめします。
【フル】リノベーションの後悔と対策
ここからは、戸建てとマンションに共通していえるリノベーションの後悔をお伝えします。
最初は、建物全体に及ぶ「フルリノベーション」の後悔について。
「仮住まい」のことを考えていなくて後悔…
最初の後悔は「仮住まい」のことを考えない、または安く見積もりすぎた後悔です。
フルリノベーションの場合は、一時的に仮住まいに引っ越して工事にあたる必要があります。
工事の予算の中に、仮住まいのことを算入するのを忘れていたり、安く見積もりすぎていたりすると、工事前や工事中の出費の多さに通帳を見るのが怖くなるかもしれません。
リノベーションに加えて、仮住まい・引っ越し・レンタル倉庫など、細かな費用も見積もってから、全体の予算を計算しましょう。
「断熱性能」を後回しにして後悔…
「断熱性能の後回し」も住んでからの後悔につながりやすいポイント。
リノベーションをする場合は、どうしても設備や内装といった手に触れる、目に触れる場所に目が行きがちです。
一方で、断熱材やサッシの更新、窓ガラスの種類といった、地味な更新まで考慮することは少ないでしょう。
夏は涼しく冬は暖かく、光熱費も下げられるので、断熱性能を高めるのは快適な家の第一歩といえます。
フルリノベーションをする場合は、一度内装も剥がして柱の位置変更も行うため、断熱材やサッシの交換を行うチャンス。
断熱性能の向上を図ると、快適な生活が得られるので、ぜひ検討してみましょう。
「間取りを大幅に変更して」後悔…
フルリノベーションの場合は、今までの間取りとガラリと変わることもあります。
そんなときに起こる「前の間取りのほうが使いやすかった」という後悔。
長く住んでいると、気になる不満点が出てくるのは仕方ないもの。
一方で、長年住み続けてきた中で培われた住まいやすさが、リノベーション前の間取りにもあるはずです。
「改善したいところ」だけではなく「残しておきたいところ」もリストアップして、リノベーション後に後悔のないようにしましょう。
【中古】リノベーションの後悔と対策
最後に紹介するのは、中古戸建てや中古マンションを購入して、リノベーション後に住む場合の後悔です。
中古住宅の見極めは、経験値の少ない素人には難しいもの。どうすれば失敗なく購入できるのでしょうか。
「思った以上に老朽化」していて後悔…
最初の後悔は「思った以上に老朽化」です。
中古住宅を購入する際、壁の中や床下に入って確認できればよいですが、確認できない場合もあります。
また、確認できても状態の良し悪しが分かりづらいもの。
老朽した箇所が見つかっても、後でリノベーションすればいいやと購入してしまうと、想像以上にボロボロでリノベーション費用が嵩んでしまいます。
対策として考えられるのは「ホームインスペクション」です。
住宅診断の専門家の見地から構造の状態を診断してもらい、状態を把握してから購入すれば安心できるでしょう。
「使えると思った設備が壊れた…」
物件の購入前に、給湯器やユニットバスなどの設備を確認したのに「入居後すぐに設備が壊れてしまった」というのはよくある話です。
設備は内部が見えないので、特に判断が難しい箇所です。
使えると思っても、製造日から10年以上経過していたら、早めに更新することをおすすめします。
メーカーにもよりますが、製造停止からおおよそ10年程度で保守用の部品供給が止まり始め、修理が効かなくなるパターンが見られるからです。
「住宅ローン控除が使えなくて」後悔…
中古住宅の場合は「住宅ローン控除が使えない場合」があります。
国税庁のホームページによると、中古住宅で控除の適用を受けるためにはいくつかの条件を全て満たす必要があります。
また、注意しなければならないのは「令和4年度税制改正大綱」で適用される中古住宅の定義が改められていることです。
新たな法令では、登記簿上の建築日付が昭和57年1月1日以降の家屋については、新耐震基準に適合している住宅とみなすとされます。
逆に、昭和56年12月31日以前の住宅を購入してリノベーションをしても、住宅ローン控除の対象にならないので注意しましょう。
まとめ│経験豊富な工務店を探そう
今住んでいる住宅や、購入した中古住宅を大幅に更新する「リノベーション」について、後悔が発生しやすい点と、注意点などを解説しました。
リノベーションのような大掛かりな改修は手間も費用も大きくなりがち。
できれば失敗したくないものです。
失敗しないための最短ルートは、リノベーションの経験がある工務店を見つけることです。
経験が豊富な工務店なら、目的に合わせた選択を手厚くサポートしてくれるでしょう。
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