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『ビルトインガレージ』メリットは「容積率」注意点は「固定資産税」

2022年07月08日

墨田区立花:シャッター付き大型車庫でどんな状況にも対応

墨田区立花:シャッター付き大型車庫でどんな状況にも対応

建物の一部を駐車場として活用する「ビルトインガレージ」
土地を有効活用できる点、外観がおしゃれになる点などから、都市部を中心に人気を博しています。

実は、ほかにもメリットがあることを知っていますか?
そのメリットとは「容積率の緩和措置」「天気・泥棒から守ってくれること」です。

容積率の緩和措置を利用すれば室内空間を大きく取れ、天候を気にすることなく車を使えれば日々の利便性は大きく向上します。

一方で、ビルトインガレージは採用する場合に気をつけるべき注意点もあるので合わせて解説します。

また、実際に建築されたビルトインガレージの施工事例も紹介するので、イメージづくりにぜひ活用してみてくださいね。

ビルトインガレージを作ると得られる「メリット」

容積率の緩和措置が受けられる

最初に、ビルトインガレージの「容積率の緩和措置」について解説します。

容積率とは、建物の全ての階の面積を合計した延床面積を敷地面積で割って算出するものです。
土地ごとに定められた容積率を超えて建物を建築することはできず、大きな建物の建築を計画しても実現できない場合があります。

ビルトインガレージを含んだ建物を建築すると「建築物の床面積の1/5を限度に容積率の計算から除外」されます。
つまり通常、建築可能な面積よりも広い住宅を実現可能になるのです。

たとえば、容積率60%のエリアに120m2の土地があったとしましょう。
120×60%=72m2となり、延床面積が72m2の家に限定されてしまいます。

しかし、容積率の緩和を利用すれば、120×(1/5)=24m2で、最大24m2のガレージを確保したうえで72m2の床面積を利用することができます。

雨風・直射日光から遮ってくれる

「雨風・直射日光から遮ってくれる」のも強力なメリット。

大雨が降っていて、急いで車から降りたにも関わらず、人も荷物もずぶ濡れになった経験はありませんか?

もし、ビルトインガレージを設置したなら、そんな経験をすることはなくなります。車のドアを開けると屋根があり、すぐ横には玄関がある。という生活が実現できます。

また、直射日光が車に当たらないので、塗装やゴム製品などの劣化を防ぎ、長持ちさせる効果も期待できます。

防犯性能が高くなる

ビルトインガレージなら「防犯性能が高くなる」ことも期待できるでしょう。

雨風が当たらないので、オートライトや防犯カメラの設置も容易ですし、シャッターを取り付ければ防犯性能はさらに強化されます。

大切な愛車を守る視点でも、ビルトインガレージを検討してみましょう。

ビルトインガレージを作る場合の「注意点」

墨田区八広:ビルトインガレージは使い勝手のいい収納にも

墨田区八広:ビルトインガレージは使い勝手のいい収納にも

様々なメリットが享受できるビルトインガレージですが、建築する上での注意点はないのでしょうか。

実は固定資産税が下がるワケではない

インターネット上で散見される「ビルトインガレージを設置すると固定資産税が下がる」というメリット、実は「安くなりません」

この、固定資産税が安くなるという誤解は、建築基準法施工令に記載のある「自動車車庫等部分の1/5は延べ床面積に含まれない」という文言から生じています。

参考:建築基準法施工令

延床面積が小さくなれば、課税の対象となる面積も小さくなると思われがちですが、「建築基準法上の床面積」と「固定資産税上の床面積」は別個のもので、関係がありません。

上記は課税担当課に確認済みです。
ただし、自治体によって固定資産税の運用方法が異なるので、個別に確認は要するとのことです。

カーポートと異なり建ぺい率の緩和措置がない

ビルトインガレージと似た設備に、駐車場に屋根を設けるカーポートがありますが「カーポートで受けられる建ぺい率の緩和措置がありません」

土地は、容積率と一緒に「建ぺい率」と呼ばれる条件が設定されています。
土地を上から見たときに、建物その他の構造物が土地を覆う面積に制限をかけているのです。

カーポートの場合は、柱はありますが壁がなく、天井の高さも一定以上あるなどの条件に合致しているので、屋根の先端から1mを限度に緩和措置を受けられます。
結果、設定されている建ぺい率よりも、多くの土地に建物などの構造物を建築できるのです。

ビルトインガレージの場合は、壁に囲まれていて、開放的な空間ではないので、この緩和措置を受けることはできません。

ガレージの内装に制限が生じる場合も

ビルトインガレージは「内装制限」を受けます。

内装制限とは、建物の内部で火災が発生したとき、火が燃え広がらないように内装を燃えにくい材料で仕上げるよう定めるものです。
可燃性の燃料を積載している車が出入りするため、内装に制限が生じるのは仕方がないことでしょう。

準不燃材料等に認定された仕上げ材しか使用できないので、デザインに制限が生じてしまう恐れがあります。

建築費用が高くなってしまう

「建築費用が高くなってしまう」ことも問題のひとつです。

先述した内装制限のため、準不燃材料や不燃材料を用いる必要がありますが、特殊な材料とは高額になるもので、建築費用にも反映されてきます。

また、車が通るために大きな開口を設ける必要があり、開口部の周辺の構造材料は強度の高いものや大きな寸法のものを用いることになります。

このため、ビルトインガレージを導入したほうが構造材も高額になる傾向があります。

ビルトインガレージの施工事例

ビルトインガレージを建築するうえで把握しておきたい、法令や注意点について解説してきました。

おしゃれで土地を有効活用できるビルトインガレージは有用である一方で、建築費用の高額化など、注意するべき点もあります。

しかし、デメリット以上の利点があることも確かです。
最後に、実際に建築されたビルトインガレージを見て、イメージを膨らませてみましょう。

シャッターが付属する安心の車庫付き免震住宅

台東区元浅草:シャッター付きびるビルトインガレージ

台東区元浅草:シャッター付きビルトインガレージ

最初に紹介するのは「シャッターが付属したビルトインガレージ」を持つ住宅です。

ビルトインガレージというと、こだわりの車が通りに向かい駐車されているイメージを持ってしまいますが、実用性でいうとシャッター付きに軍配が上がります。

風雨や太陽光に対しても強く、イタズラを防ぐ効果もあります。
ビルトインガレージを検討している人は、シャッターの有無についても検討してみましょう。

大型車両の駐車もできる免震住宅

墨田区八広:大型車両の駐車も可能なビルトインガレージ

墨田区八広:大型車両の駐車も可能なビルトインガレージ

墨田区 八広の住宅は「大型の車両も駐車できる広い空間」が特徴の注文住宅です。

ビルトインガレージで注意するべき点は、車の乗り換えを考えること。
建築当初はコンパクトカーに乗っていても、子供の成長とともにミニバンに乗り換えるかもしれません。

将来乗るかもしれない車のサイズを想定して設計しましょう。
また、自転車やバイクを持っているなら、一緒に駐車できるようにすると、さらに利便性が増すことでしょう。

車からすぐに玄関に至る便利な免震住宅

墨田区八広:コンパクトながら使い勝手に優れたガレージ

墨田区八広:コンパクトながら使い勝手に優れたガレージ

同じく、墨田区 八広に建築済みの住宅は、比較的小ぶりの駐車スペースを持ちます。
小型車や自転車、バイクの収納に適したサイズです。

また、外の雨風が強いときでも、ガレージ内部は水に濡れることがなく、多目的に利用できるのも嬉しい点です。

まとめ│ビルトインガレージのメリットを理解しよう

ビルトインガレージは建築費用が高くなるなど、デメリットもありますが、それを上回る便利さを持ちます。

容積率の緩和など、導入することで有利になる制度もあるので、限られた敷地で注文住宅を建築する場合は、ぜひ検討してみてくださいね。

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著者情報

五十嵐 照勝

五十嵐 照勝代表取締役社長

昭和43年創業時から、アイホームズは『孫の代まで安心して暮らせる家づくり』を信念としています。
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