『土地探しで成功する方法』 第二章「驚愕!!これが土地価格のカラクリ」
「そんなこと言っていたら、いつまでたっても土地は買えないよ!」
「いったいどうすれば、安くて良い土地を手に入れることができるの?」
でも・・・そもそも安くて良い土地って、どんな土地を言うのでしょうか。
金額的に高すぎて手が届かないというのなら、むしろ、分かりやすいと思います。
同じ町内、同じ面積、同じ価格でも、住む人の生活状況や希望する土地の条件によっては、
比較的お得に感じるところも、割高に感じるところもあると思います。
買い主にとって、一番怖いのは、はじめはお得だと思っても、買ったあとになって、
「ああ、ここは失敗だった」と気付くような、欠点を抱えた土地を手に入れてしまうことです。
不動産が難しいと言われているのは、一般の人はめったにその欠点を見極められないからです。
そもそも、土地の価格はどのように決められているのでしょう。
分譲がはじまったばかりの住宅分譲地を例にしてみましょう。
緑が豊富で静かな環境。駅からも近く、病院や学校などの施設面も申し分なし。
案の定、売り出しが始まると、ほとんどの土地の申込みに何倍もの倍率がつきました。
ここで想像してみてください。
ほとんどの土地に何倍もの倍率がついたのですから、普通であれば、
これは分譲を手掛けた不動産会社にとって、大成功であると思いますよね。
でも、それほど単純ではないのです。
これは明らかに失敗なんです。
なぜでしょうか。
つまり、それだけ申込みが殺到したということは、仮に価格をもっと高く設定していたとしても、
十分に完売したはずです。それを弱気になって安くし過ぎたために、取れるはずの利益を
みすみす溝に捨てることになったのです。
ましてや、ある土地には何倍もの倍率がつき、ある土地には申込み者ゼロ、
後日価格を下げて販売し直すなんてことになれば、それこそ「大失敗」。
不動産会社にとっては、
全ての土地が倍率一倍で完売してこそ、夢にまで見る憧れの価格設定
と言えるのです。
土地は、不動産会社が地主から購入するときにかかった費用、測量費、各種税金、
管理費、広告宣伝費などに自社の利益分が加わって、その価格が決まります。
そして、この他にも忘れてはならないことがあります。
「先月よそが分譲した○○地区、けっこう苦戦しているらしいよ。
ウチも、もう少し下げておいたほうがいいんじゃない?」
「そろそろこのあたりの価格も落ち着いてきたみたいだな。少し強気にいってみようか?」
こうした、周辺の土地価格データ、市況の変化、そして何よりも営業マンの勘が頼りなのです。
不動産営業マンは不動産のプロです。
その経験から、「この土地は売りづらい」「強気に出ても大丈夫」と判断し、価格を設定します。
たとえ、プロである自分が土地のマイナス要素に気付いていたとしても、お客様が気付いていない
ようであれば、わざわざそれを知らせて不安をあおる必要はありません。
不動産営業マンのお給料は、皆さんの固定給と違って歩合給です。
つまり、売れた分だけたくさん給料が入り、売れなければ上司からも会社からも
冷たく見捨てられてしまいます。
自分にとって不利になることなんて、口が裂けても言えるはずがないのです。
繰り返しますが、不動産会社の営業マンはその道のプロです。
自分の成績を上げるためなら、どんな手段を使ってでも、そのやり方を貫き通します。
あなたは、こんな百戦錬磨のプロを相手に、価格交渉できますか?
土地はとても大きな買い物です。
くれぐれも、買ったあとになってから『しまった!』と後悔することのないように・・・。
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