質問⑤ 「現在、工事中の現場はいくつありますか?」
と営業マンに質問して下さい。
会社は毎月ごとに社員の給料、事務所の家賃、光熱費、社用車のガソリン代、
そして、職人さんへの給料など、たくさんの支払いをする必要があります。
同時に、お客様から契約金や中間金、お引渡しの最終金をいただいて、
会社に入ってくるお金と会社から出ていくお金のバランスをとっています。
このバランスが崩れたとき、質問③でお話をした「運転資金がショートした」
ことになります。
なぜお客様から頂くお金と住宅会社の支払いバランスが崩れるのかを整理すると、
1. 毎月の工事棟数にバラツキがある
2. 工事現場の数が少なくて、スタッフの数が多い
このような状態の会社は非常に危ないと思ってください。
1と2をもう少し詳しく言うと・・・
毎月の工事棟数にバラツキがあることについては、少し難しい話になりますが、
一般的に住宅会社から職人さんへの支払いをする際には時間差があります。
職人さんが自分の担当する工事を終わり、その代金が入金されるのは、
2~6ヶ月後くらいなのです。
例えば、今月に住宅会社が10棟の工事を完成させたとして、
職人さんへの支払いが3ヶ月後だったとしましょう。
しかし、3ヶ月後の工事完成棟数が2棟だったとしても、
職人さんへの支払いは10棟分の支払いがあります。
ということは、単純に8棟分不足していることになります。
1棟1500万円の家だとしたら、8棟でも1億2000万円ですね。
これが、10棟単位、100棟単位だったらどうなるのでしょうか?
本当はもう少し複雑な話になるのですが、簡単にご説明をするとこのようなことです。
2についても簡単な話で、工事数が少ないということは、
当然社員に支払うお金が不足するということです。
ですから、「現在工事中の現場はどのくらいありますか?」という質問をしてみて下さい。
シドロモドロに回答する住宅会社は要注意ですね。
おわりに
これまで、①~⑤までの質問のおさらいをしてみましょう。
質問① 『完成保証の準備はありますか?』
質問② 『契約金、上棟金、完成引き受け金はどの位の割合ですか?』
質問③ 『どうして大幅な値引きをして頂けるのですか?』
質問④ 『職人さんが紹介をされていないのはどうしてですか?』
質問⑤ 『現在、工事中の現場はいくつありますか?』
住宅会社にこの5つの質問をしてみて、返答に疑いを感じたら、
その住宅会社との家づくりや契約は見直した方がいいかも知れません。
ただ、この質問に該当することがあったとしても、その住宅会社の全てを
疑う必要はありませんが、危ない企業により近いことは間違いありません。
我々の家づくりに対する考え方は、正しいアドバイスや施工はもちろんのこと、
その後のお客様の快適な生活を送るためのサポートをすることだと思っており、
「お客様の要望通りの家ができたから、住宅会社の役目は終わった」
という考え方は間違っていると思っています。
お客様との『一生のお付き合い』のためには、
いつまでも家づくりを担った企業として地元にあり続ける必要があります。
常に正しい姿勢でいなければ、あっという間に会社はなくなってしまう世の中です。
しかし、今は未曽有の大不況といわれる時代です。
住宅会社も生き残るためにモラルが多少欠如してしまったなんてことも
おかしくないくらいに苦しい時代なのです。
このような時に家づくりをする決心をしたあなた様には失敗をしてほしくありません。
あなた様が家づくりで後悔をしないために、あなた様の目の前にいる住宅会社に
これまでの質問をしてみようという気持ちになっていただいたのであれば幸いです。
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