知っておきたい木造建築の工法の違い
家を建てるときに、どの工法が良いのかは、
それぞれに特徴があるので一概には言えません。
ただ、どの工法であれ、耐震性は無視できません。
基礎構造が、国が定めた基準値を満たしていることが最低限の条件です。
また最近は、輸入物の設備や建具を使用するケースも増えていますが、
よほど特殊なケースでない限り、工法による使用制限もほとんどありません。
しかし、住宅会社によって工法の得意・不得意がありますので、
工法にこだわりたい方は、事前に確認しておくことをお勧めします。
①木造軸組工法
木造軸組工法は、日本における、
最も伝統的な木造建築の方法と言っても良いでしょう。
木造というと、
「強度に問題があるのではないか?」
「耐久性の面で鉄骨等に劣るのではないか?」
と疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、木造の工法も、
新しい材料・技術が開発されていることなどもあり、
伝統の技法を生かしながら進化しています。
また、阪神淡路大震災で倒壊した住宅の多くが、
木造軸組工法だったと言われていますが、
これには誤解があります。
たしかに、木造家屋の被害は大きかったのですが、
昭和56年以前の耐震基準にしたがって建てられた古い建物でした。
平成以降の新しい基準に準じて建てられた住宅は、
大きな被害を受けなかったのです。
【木造軸組工法の特徴】
木造軸組工法は、
柱と梁で骨組みがつくられ、
柱と柱の間に筋交い(すじかい)を入れることによって補強されています。
木の軸を組み立てて建物を支えていることから
「木造軸組工法」と呼ばれているのです。
”軸で支える”構造のため、壁の配置については、あまり規制をうけません。
また、大きな開口部がつくれるため、
通風や採光に優れた間取りができるだけでなく、
吹抜けなど広い空間を活かしたモダンな設計も実現できます。
さらに、構造上、増改築が容易で、
使用する木材によって予算を柔軟に調整することができます。
もともと木材に溝を刻んでかみ合わせるという職人技が必要な工法なので、
経験や技術による差が出やすく、
施工レベルや工期にばらつきが出ることもありましたが、
近年はプレカット(工事の木材の切断・加工)の技術が進んでいますので、
それほどのばらつきは見られなくなりました。
②ツーバイフォー工法
アメリカやカナダでは、
「家の建築やちょっとしたリフォームは自分たちでやってしまおう」
と考える風習があります。
ツーバイフォー工法はこうした背景の中で開発された工法です。
材料を安く調達できるように、
主に2×4インチ(5.08×10.16cm)の基本規格品を使うことから、
この名称で呼ばれるようになりました。
※2×6インチの角材を使用する場合は「ツーバイシックス」と呼ばれる。
実際は、この2×4インチの木材でフレームを作り、
この枠に構造用合板を打ち付けてパネル化し、
このパネルの”面で家全体を支える”という構造です。
【ツーバイフォー工法の特徴】
まずメリットは、
耐震性が高く、気密性と断熱性に優れていることです。
比較的耐火性が高いという特徴もあります。
また、もともと誰にでも建てられるように開発されたものなので、
職人の腕による差が出にくく、工期も短いといわれています。
デメリットは、
組み立て式で、下から組んでいかなければならないため、
床を組んだら1階の壁を組み・・・と順番通りに建てていくと、
屋根までたどり着くまでに数日かかります。
その間に、雨が降ってしまうと、材料が水を含んでしまうため、
本来持っている気密性や断熱性が低下してしまうのです。
工事中の雨対策を施工会社がどのようにしているかは、
必ずチェックしておくことが大切です。
また、結露対策も欠かせない問題です。
通常施工された場合でも、気密性が高い分、
内部結露が起こりやすいといわれています。
さらに、壁で支える構造のため、
容易に壁を壊すことができませんので、
リフォームが難しいという面もあります。
もし、将来大きなリフォームの可能性があれば、
なるべくリフォームしやすい設計を心がけるか、
他の工法を検討した方が良いかもしれません。
ちなみに、弊社アイホームズの家づくりは「木造軸組工法」です。
予約制にて、現在工事中の現場や完成に近い現場のご見学もできますので、
見学をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
フリーダイヤル:0120-647-147
http://www.igarasi.com/inquiry
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