第6章 「土地価格以外に諸経費が割高な土地と諸経費が割安な土地の落とし穴」
2009年02月18日
アイホームズの五十嵐 照勝です。 今回も正直に、失敗しない土地選びを伝えていきます。 第五章「縁起の良い土地・悪い土地の落とし穴」はこちら 今回のテーマは 「第6章 土地価格以外に諸経費が割高な土地と諸経費が割安な土地の落とし穴」を紹介します。 土地を購入する際、どのくらいの諸経費がかかると思いますか? 広告表示してある土地価格では土地を買えないことはご存知だと思います。 広告表示では、同じような場所で同じような価格表示でも 50万円~100万円ほどの諸経費の差が開いてしまうこともあります。 例えば (A)墨田区八広5丁目25-4 売地30坪 3000万円 (B)墨田区八広5丁目24-8 売地30坪 3000万円 このような広告表示がされていたとします。 この土地を買おうとしていると仮定してください。 どうみても、同じように見える土地です。 仮に付近相場より安かったとして、 「どちらでもいいや!」と飛びつくのは考え物です。 それは、購入にあたっての諸経費に大きな開きがあるからなんです。 これらの問題は、どのような観点からおきているのか (A)の土地と(B)の土地の見比べ方を勉強して行きましょう。 ----------------------------------------------------------------------------------- 【Aの土地】 価格3000万円 専任物件 設 備 *前面道路あり水道あり 前面道路ガスあり 道路前面下水あり 建ぺい容積 80% 200% 区 域 準工業地域・準防火地域 その他省略とします。 ----------------------------------------------------------------------------------- 【Bの土地】 価格3000万円 売主物件 設 備 宅内水道引込あり ガス宅内引込みあり 下水宅内引込あり 建ぺい容積 80% 200% 区 域 準工業地域・準防火地域 その他省略とします。 ----------------------------------------------------------------------------------- * 【注意】今回のお話では、ローン諸経費・登記諸経費は省いたお話をします。 (A)の土地を購入した際の後々の諸経費も含めて算出します。 土地を購入する価格は同じです。しかし、土地のお金を払って・・・その後 建築する際に設備費用が膨大にかかるパターンです。 どこを注意すれば良いかと言うと・・・ 設備という項目を見極める注意が必要です。 なぜかと言うと・・・ お客は・・・水道設備や下水道設備が入っていますか?と 不動産屋さんに質問してしまうからです。 この時、不動産屋さんは、 「え~もちろん、前面道路に入っていますから安心してください!」 と言います。 この答えが問題なのです。 この設備表示では、道路の車や人を通行止めし、アスファルトを切り込み 土を大きく削りながら水道配管を敷地内に引き込んでくる必要があります。 (B)の土地なら 土地の価格表示が同じでも 設備項目の中に、敷地内に水道・ガス・下水ありと表示されています。 結局のところ、道路を通行止めにしたりアスファルトを削ったりしないため 新築する際の 付帯設備工事という費用が0円で済みます。 お話を整理してみますと (A)の土地は 道路掘削工事 約50万円 * 道路の種類・幅・距離によって異なる。 水道加入金 約10万円 * 地域・水道局の管理事務局によって異なる。 都市ガス工事 約10万円 * 道路の種類・幅・距離によって異なる。 仲介手数料 約100.8万円 * 仲介手数料 土地価格3000万円×3%+6万円+消費税 ----------------------------------------- 合計 約170万8000円と仮定すると (B)の土地は 道路掘削工事 約0万円 * 道路の種類・幅・距離によって異なる。 水道加入金 約10万円 * 地域・水道局の管理事務局によって異なる。 都市ガス工事 約10万円 * 道路の種類・幅・距離によって異なる。 仲介手数料 約 0万円 * 売主物件なので仲介料負担なし ---------------------------------------- 合計 約 20万円と仮定すると ここでのポンイントは 購入しようとする土地の中に水道・下水道・ガス管が ある・ないでは大きく諸費用が変わってしまうのです。 物件案内では、両方とも水道・下水道等があるように見えていますが ちょっとした言葉の違いで約150万円も差がでてしまうと言うことなのです。 また、売主物件と専任物件と云う言葉の違いでも 購入土地価格×3%+6万円+消費税の負担が違います。 (A)の土地の諸経費が170万8000円 (B)の土地の諸経費が 20万・・円です。 この差額1,508,000円の諸経費の差額をどう思いますか? このAの土地とBの土地にかかる諸経費や付帯費用の差は約150万円になります。 すごい差額でしょ! もし、安い諸経費の方を選択していたら、この差額で新築した際、 新しい家具を買ったり・素敵なテレビを買ったり私ならするでしょう。 同じように見える土地で同じような価格でも・・・ こんなにも後で諸経費が違ってくるのです。 安易に価格が少し安いからとか! 同じように見えるから!と決めずに あなたが相談している建築屋さんに見てもらうことをお勧めします。 なぜ、建築屋さんに相談した方がいいのか?と云うことですが 建築屋さんは、建物の費用以外に、あなたが住めるようにするまでの 全部の費用を提案しないと後々クレームになるから、 家以外の経費を全部提案してくれます。 不動産屋さんも親切な方は入ますが、その土地を売ることに一生懸命ですから 少しでも安く金額を見せたいと思っているのです。
住宅会社が坪単価を安く表示するために、住むのになくてはならないものを オプションとして隠しているのと似ていますね。 もちろん良心的な不動産の営業マンもいます。 念のため、あなたが信頼できる人に見てもらうことを私はお勧めします。 ------------------------------------------------------ くりかえしお伝えしますが、買いたい土地を見つけたら 信頼できる建築屋の営業マンか、又は信頼できる方に最後の助言を頂ことを お勧めします。 それでは、今回はここまでで終わりにします。 次回は、第7章『チェックポンイント7 地盤の落とし穴』をお伝えして行きます。 五十嵐 照勝
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