防火地域で木造住宅は建てられる?木造3階建てでも大丈夫?
東京で家を新築・増改築をする時、災害に強い家づくりをしたいと考えることでしょう。そのためには、まず、自治体ごとに都市計画法で指定する防火地域/準防火地域の指定区分を確認する必要があります。駅前・商業エリアなどの建物が密集する地域、幹線道路沿いは、火災発生に備え、防火地域に指定されていることが多いため、木造住宅は建てられるのか気になる方もいらっしゃることでしょう。そこで今回は、防火地域で火災に強い木造住宅を建てる方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
防火地域で木造住宅を建てるには
東京で住宅を新築・建て替えをする際には、どの程度の耐火性能が必要となるか、自治体が定める防火・準防火地域の指定の内容を確認する必要があります。
防火地域に家を建てるには耐火建築物である必要がある
防火地域は、都市計画法によって指定されている特に防火対策を強化する必要がある地域のことです。防火地域に建てる建築物は、耐火建築物もしくは簡易耐火建築にしなければなりません。
<関連資料>防火地域、準防火地域とは?家を建てる時の制限や費用の違い、費用を抑える方法は?
耐火建築物とは?
耐火建物とは、建築基準法で定められた、主要な構造部分(壁、柱、床、屋根、階段)が耐火性能を満たしていること。かつ、建物の開口部分(ドアや窓)に防火扉などの火災の延焼防止する性能のある設備を有する建築物のことです。
具体的には、主要構造部分では、外壁の構造材や間仕切り壁などは1時間耐火構造、屋根が30分の耐火構造が求められます。主要構造部分以外では、軒裏・バルコニー壁も外壁構造材と同様の耐火被覆が求められます。
このように、様々な基準をクリアしなければ防火地域で戸建てを建てることができないため、「鉄筋コンクリート(RC)造や、鉄骨造でなければ建てられないの?」「様々な制約があるし、3階建ての木造住宅は建てられないの?」と思われがちですが、実は防火地域でも、一定の基準を満たせば3階建ての木造住宅を建てることができるのです。
防火地域で3階建ての木造耐火住宅を建てる方法
防火地域は、これまで原則として100㎡を超える木造建築物は建てることができませんでした。そのためRC造や鉄骨造の建築物しか建てられないとされていました。しかし、近年の法改正で、防火地域でも延床面積100㎡を超える「木造耐火建物」が建てられるようになりました。つまり、木造耐火建築物にすれば3階建てでも建てられるのです!
木造耐火建築物の構造(図解)
参考までに、アイホームズ/五十嵐繁勝工務店の、木造耐火建築物の内部構造は以下のようになります。
※外壁(ALCパネル35mm+窒素系サイディング)を用いて近隣からの火災に耐え、内部火災、あるいは内部に侵入した炎は、強化石膏ボード(21mm)、アルミニウム箔張りガラス繊維クロス+強化石膏ボード(15mm)= 36mmを用いたンブレン耐火被覆工法で対応。
木造住宅は火に強い!
木造建築物は「火に弱い」と思われがちですが、上記で図示したように、木造耐火建築物は不燃材で覆われているため火に強い住宅と言えます。そもそも、木材は一定の太さ、厚みがあれば、延焼は表面が焦げるだけで、じつはそれ以上はすぐに燃えるわけではありません。たとえば火災の延焼が及んでも表面の木材が炭化することで木材そのものが燃えにくくなるという性質があり、火事による建物の倒壊や延焼を一定程度、抑えることができるのです。このように木造住宅は耐火性能の高い外壁材や設計を工夫することで、かつての木造住宅に比較して、耐火性能も格段に向上しているのです。
<関連記事>失敗しない家づくりブログ>木造住宅が「火災と地震に弱い」は誤解
木造住宅は建築コストも比較的安価です
木造住宅は、RC造などの建物と重量を比較すると、RC造の1/5程度、鉄骨造の1/3~1/2ほど軽量です。つまり、杭打ち工事が不要となるため、地盤改良工事が安価になります。
木造耐火建築物は高い施工技術が必要です
なお、木造耐火建物は、緻密な設計と施工技術が求められるため、一般の木造住宅と比較して、職人さんの高い技術が必要となります。防火地域などで木造耐火建物の施工実績が多く、業歴も長い工務店であれば職人さんの確保もしやすく確かな施工が可能となるでしょう。
自治体の補助金・助成金制度を活用しよう
このように、東京で住宅を新築・建て替えをするには、多くの場合、耐火性能の高い建築物にする必要があります。一般木造住宅よりも、その分の建築費用がかかりますが、RC造や鉄骨造よりは建築費用を抑えながら耐火基準をクリアすることができます。なお、多くの自治体で、耐火建築物の建築にあたって利用ができる助成金制度がありますので、積極的に利用するとよいでしょう。
たとえば、墨田区では、平成27年に不燃建築物促進助成金交付事業で、木造耐火建築物も不燃建築物として助成を受けることが可能となりました。同様に他の区市町村でも対象になる助成制度がある場合がありますので、各自治体に問い合わせください。
<参考>東京都の耐火建築物に関する助成金制度等の関連ページ
墨田区 不燃建築物促進助成金交付事業
葛飾区 不燃化特区内の建て替え助成事業
江東区 不燃化特区制度のご案内
江戸川区 不燃化特定整備事業
※上記ウェブサイトはURLが変更になる場合がありますのでご留意ください。
まとめ
東京で家を新築・増改築をする時、自治体ごとに都市計画法で指定する防火地域/準防火地域の指定区分を確認する必要があります。多くの場合、耐火性能脳の高い住宅の建築が求められます。木造住宅は火災に弱いと思われがちですが、木造耐火住宅にすれば、火災にも強い家づくりが可能です。近年の法改正により、防火地域、準防火地域でも、木造耐火建築物が建てられるようになりました。しかも、木造3階建てでも建築が可能です。自治体により不燃化対策事業などで耐火建築物への助成金制度が創設されていますので活用されるとよいでしょう。詳しくは、上記に記載した各自治体のウェブサイトを参照してください。
東京で耐火構造の家を建てるならアイホームズにご相談ください
弊社の主な施工エリアとなる城東地区(墨田区、荒川区、台東区、葛飾区、江東区、足立区、江戸川区等)は、防火、準防火地域となり、非常に高い耐火基準を求められます。
防火地域での3階建て「アイホームズひのき」は、国土交通大臣の認定を受けた1時間耐火構造の木造住宅ですので鉄骨住宅と同等の耐火性能があります。
従来、木造軸組工法では建築できる地域や規模に多くの制約を受けていました。例えば商業地などのいわゆる防火地域では、100㎡超の建物や階数が3階以上の建物は、火災に強い「1時間耐火構造」の建物を要求され、木造の建築物はその制約を受けない範囲でしか建築することができませんでした。
狭小密集地という地域性に、より柔軟に対応できる、木造耐火構造「アイホームズひのき」は、準防火地域はもちろんのこと、防火地域内であっても木造3階建ての快適な木の住まいを実現することができます。
木造軸組在来工法でお得!
規模によって構造に制限を受ける防火地域内では、工法による建築費の差は歴然です。
木造耐火構造アイホームズ「ひのき」は、工法はあくまでも木造軸組工法ですから鉄骨造や鉄筋コンクリート造に比べると建築費も工期も有利になることはいうまでもありません。
自由設計で柔軟に対応
ご要望や敷地条件などに応じて柔軟に対応できるのも木造軸組工法の特徴の一つです。1時間耐火構造であってもその柔軟性は変わりません。
居住性の高さも魅力
木造軸組工法の1時間耐火構造は、構造材を耐火被覆するメンブレン工法です。外壁はALC(軽量気泡コンクリート)板と窒素系のサイディングの二重張りとするなど、準耐火構造にくらべ、床・壁・天井が厚くなるため、耐火性能だけでなく断熱性能や遮音性能も高くなります。繁華街の近くなど立地条件に難がある場合でも、高い居住性を確保することができます。
東京で「火災や地震に強い家を建てたい」というあなたの悩みを解決します。お気軽にアイホームズにご相談ください。
▼木造耐火住宅「ひのき」シリーズを動画でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。
株式会社 アイホームズ
FAX:03-3613-6149
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