重量鉄骨の家 木造、RC造との違いは?
東京で地震に強い家を建てたい。そう考えたとき、地震にも強く多層階の住宅を建てる際によく利用される重量鉄骨の家は、木造住宅や鉄筋コンクリート(RC)造の住宅と比較してどのような違いがあるのでしょうか?これから住宅の建て替えや新築を検討している方に、重量鉄骨、木造、RC造りの家を違いをわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
重量鉄骨と軽量鉄骨の違い
はじめに、重量鉄骨と軽量鉄骨の違いを確認してみましょう。
重量鉄骨とは
重量鉄骨は、厚さ6mm以上(多くは9mm以上)の鋼材です。軽量鉄骨と比較して強度が高いため、地震にも強く、また3階建て以上の多層階や高層建築にも対応できる頑強な鋼材です。鉄骨の重量が重いため重量鉄骨と呼ばれますが、そのためしっかりとした地盤の上に建築する必要があります。そのため、支持杭といった地盤改良工事を行ってから建築することが多く、まず基礎工事などをしっかり行う必要があります。
重量鉄骨の家はラーメン工法が基本
鉄骨の家の工法は、ラーメン工法が基本になります。
ラーメン(Rahmen:ドイツ語で額縁)工法は、柱と梁を頑強に接合して固定する工法。筋交いが必要なく、シンプルな構造で家を建てることができます。鉄筋コンクリート(RC)造よりも軽く、超高層マンションにも採用されている工法です。自由度の高い空間づくりができるので、筋交いのいらないラーメン工法が重量鉄骨には適していると言えます。工期も短く、品質も均一な素材を使用できますので安定感がありますが、費用は、鉄筋コンクリート(RC)よりは安価ですが、軽量鉄骨や木造住宅と比較すると耐久性の高い鋼材や強度を確保している分、費用がかかります。
軽量鉄骨とは
軽量鉄骨は厚さ6mm未満の鋼材です。大手ハウスメーカーの鉄骨の家は、多くは軽量鉄骨を使用していますが、重量鉄骨と比較すると強度が確保しにくいのですが、木造住宅と比較すると、施工に職人の技術をあまり必要としないため安価に建てられるというメリットがあります。そのため、4階建て以上の住宅を建てないのであれば、木造住宅との比較で軽量鉄骨も選択肢の1つになるでしょう。
軽量鉄骨の家の工法は軸組工法かユニット工法か
- 軽量鉄骨軸組工法
軽量鉄骨は、木造の在来工法と同様の軸組工法で建築できます。柱、梁に加えて、筋交いが必要となります。軽量鉄骨は量産品ですので品質は比較的安定しており、重量鉄骨より安価に家を建てることができますが、強度は重量鉄骨と比較して少々劣ります。4階建て以上の建築には向いていません。
- 軽量鉄骨ユニット工法
軽量鉄骨ユニット工法は、工場で接合して現場では組み立てるだけの作業となります。工場から現場に組み立てた筐体を運搬しますので、工期は短くすみますが、狭い路地などの搬入は難しいため、現地の状況に応じて判断する必要があります。
※参考)重量鉄骨と軽量鉄骨の比較は、コラム「重量鉄骨×免震工法で地震に強い最強の住宅を新築する」でも紹介していますので参考にしてください。
鉄骨住宅と木造住宅との違い
では、鉄骨住宅(主に重量鉄骨)と木造住宅の違いをみてみましょう。
【耐震性】
鉄骨住宅の耐震性は、重量鉄骨の場合、高い耐震性が確保しやすいのが特長です。ただし、耐震性能は、構造設計や、地盤の影響も考慮する必要があり、また、木造住宅でも低層階であれば十分な耐震性能を確保することが可能ですので、一概に比較することはできません。いずれにしても、耐震、制震、免震といった耐震性能の高い建築基準を満たしていれば十分な耐震性能を確保することができますので、鉄骨・木造それぞれに適した構造や工法を採用して耐震性能を高める必要があります。
【耐火・耐久性】
鉄骨は木造よりも一般的に耐久性が高いと言えますが、鉄骨の耐久性は、熱や水の影響を受けやすいという特性がありますので、十分な耐火被覆材や防錆処理を施した素材を使用することが重要です。木造でも耐火性能の高い住宅もありますし、鉄骨住宅と単純に比較することはできませんので、その点は留意しておく必要があります。
法定耐用年数は、重量鉄骨が34年、軽量鉄骨が19~27年、木造住宅は22年ですので木造よりも重量鉄骨のほうが耐用年数は長いと言えます。一方で、木造住宅でも長期優良住宅などの考え方に基づいて建築すれば、日本の伝統建築がそうであるように、十分に耐久性は確保されます。
【快適性】
気になる鉄骨住宅の住み心地ですが、木造住宅と比較すると、やはり夏と冬の過ごしやすさは一般的に言えば木造住宅のほうが快適だと言えるでしょう。断熱性能や素材の選び方によっても空間の快適性は異なりますが、鉄骨住宅は、より断熱性能などを高めた家づくりをする必要があると言えるでしょう。
【工期と費用】
鉄骨造の場合、工期は約4か月~半年ほどです。費用は広さや構造によって大きく変わりますが、建物本体だけで申し上げると、木造は坪単価50~80万円程度、鉄骨は坪単価65~100万円前後が相場ですが、坪単価には何が含まれなければならないという基準がないので注意が必要です。
木造と比較すれば高めになることはやむを得ないと考えておいたほうがよいでしょう。なお、火災保険料は、十分な耐火・防錆処理などを施した鉄骨を使用するなどすれば木造住宅よりも安価になるというメリットがあります。
鉄筋コンクリート(RC)造の家との違い
次に、鉄筋コンクリート(RC)造との違いをみてみましょう。
RCとは、Reinforced Concreteの略で補強されたコンクリートという意味で、鉄筋入りのコンクリートを構造材として使用しています。鉄筋は引っ張る力に強いのですが、熱に弱くさびやすく、一方でコンクリートは、熱には強いのですが、引っ張る力には弱いため、相互に強度を補いあって強度を高めています。一戸建て住宅でもコンクリート打ちっぱなしの家を見かけることがありますが、それほど一般的ではありません。
ではここからは、RC以外の鉄骨の家と木造住宅の違いについてもみてみましょう。
【耐震性、耐火性、耐久性】
鉄筋材とコンクリートを使用するため非常に強度が高く、耐震性、耐久性、耐火性ともに優れています。法定耐用年数は47年です。
【快適性】
鉄とコンクリートに囲まれた空間になるため、防音性が高いのもメリットです。ただし、夏は暑く冬は寒いという性質は、やむを得ないところです。そのうえ高気密・高断熱になりますので、カビなどの対策が重要となります。まや、コンクリート造のためリフォームはしづらい面もあります。RCは強度面では優れていますが、快適さは木造住宅のほうが高いと言えるでしょう。
【工期と費用】
RCは部材や施工費が割高となります。坪単価で注文住宅では100万円は超えてしまいます。
安定した地盤の上に建築する必要があるので、地盤改良などをしっかりと行うための費用がかかります。
木造住宅にするか、鉄骨住宅にするか
以上のように、鉄骨住宅・木造住宅・RC住宅にもメリットデメリットがあります。耐震性能や耐久性など家のスペックを比較しても、一概にどちらがいいかは判断するのが難しいのが実際です。
防火地域・準防火地域で住宅を新築する場合、木造住宅でも耐震・断熱性能の高い3階建て住宅を建てることも可能です。ただし、4階建て以上の多層階住宅になるなら重量鉄骨の家が基本になると考えてよいでしょう。
東京で地震や火災に強い家を建てるならアイホームズにご相談ください
家は、地震や火災など、いざという時に、家族の身を守る安全で安心できる場所でなければなりません。万一、被災しても、その後も家族が安心して快適に暮らせる場所でなければなりません。
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なお、重量鉄骨住宅たくみシリーズについては、こちらの動画でもご紹介していますのでぜひご覧ください
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株式会社 アイホームズ
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